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Home vol.40:DOCTOR'S VOICE VOL.60 呼吸器外科

呼吸器外科
高橋 耕治
科長/日本呼吸器外科学会専門医/日本外科学会専門医/医学博士(京都大学)/がん診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会 修了

DATA.1
今年4月、高橋耕治医師が当院に赴任し、呼吸器外科が待望の診療再開を果たしました。生粋の京都人の高橋医師は、周囲から「いつも患者さんと和やかに談笑している」と評判の気さくなキャラクターです。

DATA.2
一般の大学を経て23歳で医学部に再入学。京大大学院やドイツ留学などで知識と経験を積んだ後、静岡に赴任し、土地柄が気に入って定住。サッカー好きで休日は子どもたちの試合の審判員も務める。


 

他科と連携して、胸部の病気全般に専門的治療を行います

呼吸器外科は肺をはじめ胸部の手術を担う科です。心臓は心臓血管外科の領域ですが、心臓が収まっている「縦隔」にできる腫瘍などは呼吸器外科の領域になります。また交通事故などによる胸部外傷の治療も行っています。

呼吸器外科医は私1人ですので、手術の際は心臓血管外科にサポートをお願いしています。心臓や大血管に近い腫瘍を取るときなどは専門医が付いているのでより安心ですね。

当院は職種間、部署間の風通しが良く、柔軟な風土があります。スタッフそれぞれが今必要なことを理解してフットワーク良く行動している印象です。手術の準備の早さも特色ですね。また他科の先生も皆話しやすく、赴任して早々耳鼻咽喉科と連携して縦隔炎の手術を行いました。縦隔炎は胸や首に炎症による膿が溜まる病気で、一刻も早い治療を要します。2回に亘って手術し、首より上を耳鼻咽喉科の先生、下を私が執刀して、無事に命を取り留めることができました。

昨今は肺がん治療の進歩がめざましく、画像技術の進歩もあって、ごく早期にがんが見つかるケースが増えています。微小肺がんの

手術も積極的に行っていくつもりです。また大学院とドイツ留学時代に肺癌の基礎研究や肺移植の研究もしてきましたので、移植を含めた最新の肺がん治療に関して知りたいことがあれば何でもご相談いただければと思います。

 

人情味もサイエンスも磨き続けなければ

呼吸器外科を受診する患者さんとは手術後も長いお付き合いになりますから、よく話をして相互理解を深めることがとても大切です。患者さんが疾患や治療の説明が難しくてわからないと言うのはこちらの責任。特に肺はわかりにくい臓器ですので、伝え方も仕事の一つと考えて勉強してきました。例えば「肺とはスポンジにストローを差してラップに包んだようなもの。腫瘍がストローの先にできるか根本にできるかで手術の仕方が変わりますよ」と話すとイメージできますよね。今の良い環境に甘んじることなく自分を高めて、人情味とサイエンスの両面を磨き続けていかないとあかんな、と思っています。

 


 

MINI Voice:レントゲン撮影やCT、安心して受けてください

レントゲン撮影やCT撮影は放射線を用いていますが、近年は技術が進んで被ばく量が非常に低く抑えられており、安全性は高いと考えられます。放射線は本来、外を歩いていても常に微量を浴びるもの。特に医師が勧める時は安心して受けてください。

 

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