済生会とは
済生会は全国40都道府県に81病院を含む400余の施設を展開する社会福祉法人です。
その始まりは明治天皇が発した「済生勅語」に遡ります。
日清・日露戦争の影響で貧しい人があふれていた1911(明治44)年、
明治天皇は施薬救療により生活困窮者の「生(いのち)を済(すく)う」ようにと、
150万円を桂太郎総理大臣に渡され、これを基に同年5月、済生会が創立されました。
1952(昭和27)年に財団法人から社会福祉法人となってからも、
明治天皇のお志を受け継ぎ、社会福祉の充実に力を注いできました。
創立当時の「済生」の理念を反映した「無料低額診療」や「生活困窮者支援」は、
今もなお当院はじめ全国の済生会の病院・福祉施設で行っています。
済生勅語
朕惟フニ世局ノ大勢ニ随ヒ國運ノ伸張ヲ要スルコト方ニ急ニシテ 經濟ノ状況漸ニ革マリ人心動モスレハ其ノ歸向ヲ謬ラムトス政ヲ為ス者宜ク深ク此ニ鑒ミ倍々憂勤シテ業ヲ勸メ敎ヲ敦クシ以テ健全ノ發達ヲ遂ケシムヘシ若夫レ無告ノ竆民ニシテ醫藥給セス天壽ヲ終フルコト能ハサルハ朕カ最軫念シテ措カサル所ナリ乃チ施藥救療以テ濟生ノ道ヲ弘メムトス茲ニ内帑ノ金ヲ出タシ其ノ資ニ充テシム卿克ク朕カ意ヲ體シ宜キニ随ヒ之ヲ措置シ永ク衆庶ヲシテ頼ル所アラシメムコトヲ期セヨ
済生勅語の大意
私が思うには、わが国は世界の大勢に対応して、国運の伸長を急務としてきた。経済情勢はようやく改まったが、国民の中には考え方を誤る者も出てきた。政治を預かる者は、動揺する人心を考慮して、これに十分な対策を講ずる必要がある。勧業と教育に意を用い、国民の健全な発展に尽力しなければならない。
もし、国民の中に頼るべきところもなく、困窮して医薬品を手に入れることができず、天寿を全うできない者があるとすれば、それは私が最も心を痛めるところである。こうした人々に対し無償で医薬を提供することによって命を救う「済生」の活動を広く展開していきたい。その資金として皇室のお金を出すことにした。総理大臣はこの趣旨をよく理解して具体的な事業をおこし、国民が末永く頼れるところとしてもらいたい。
済生会紋章 なでしこ
露にふす 末野の小草 いかにぞと あさ夕かかる わがこころかな 「野の果てで、露に打たれてしおれるナデシコのように、生活に困窮し、社会の片隅で病んで伏している人はいないだろうか、いつも気にかかってしかたがない」
初代総裁・伏見宮貞愛親王は、創立当時、済生会の事業についてのお心を「撫子の歌」としてお詠みになられました。これにちなみ、いつの世にもその趣旨を忘れないようにと、撫子の花に露をあしらったものが、大正元年より済生会の紋章となっています。
当院の歩み
- 1948(昭和23)年6月01
- 静岡厚生寮済生会病院開設
(内科、外科、病床数54床)
岡本一男院長就任 - 1957(昭和32)年7月02
- 旧北館完成 鉄筋3階建(379床)
- 1957(昭和32)年10月03
- 昭和天皇、皇后両陛下 行幸啓
- 1958(昭和33)年10月04
- 第11回済生会学会を静岡で開催
開院10周年記念式典挙行 - 1960(昭和35)年3月
- 看護婦寄宿舎竣工(鉄筋4階建)
- 1961(昭和36)年9月05
- 旧北館4.5階増築工事完成
- 1963(昭和38)年4月
- 高卒3年課程の附属高等看護学院開設
- 1967(昭和42)年3月06
- 旧南館工事(地上6階)完成(813床)
- 1969(昭和44)年3月07
- 中央診療棟(旧東館A)完成(756床)
- 1973(昭和48)年6月08
- 開院25周年記念式典
- 1973(昭和48)年11月
- 院内保育所開設
- 1975(昭和50)年2月
- 腎(透析)センター完成
- 1980(昭和55)年7月09
- 西館(地下1階、地上7階建)完成
救命救急センター開設 - 1985(昭和60)年12月10
- 北館(地下1階、地上8階建)完成(865床)
- 1988(昭和63)年8月
- MRI棟完成
- 1990(平成2)年11月11
- 第42回済生会学会・総会を静岡で開催
高松宮宣仁親王妃喜久子殿下お成り - 1994(平成6)年4月12
- 静岡市医師会(現静岡市静岡医師会)と病診連携システム協定締結
- 1995(平成7)年1月13
- 阪神淡路大震災被災地に救護班を派遣
- 1996(平成8)年6月14
- 第1回ホスピタルフェア開催
- 1998(平成10)年12月15
- 南館(地下1階、地上10階建)完成(773床)
- 1999(平成11)年5月16
- 開院50周年記念式典
- 1999(平成11)年6月
- オーダリングシステム稼働
- 2001(平成13)年2月
- 日本医療機能評価機構の認定取得
- 2001(平成13)年9月
- 清水市医師会(現静岡市清水医師会)と病診連携システム協定締結
- 2004(平成16)年6月
- 臨床研修病院 指定
- 2006(平成18)年3月
- 電子カルテシステム稼働
- 2006(平成18)年6月17
- DMAT(災害派遣医療チーム)設置
- 2008(平成20)年7月
- DPC実施病院 7:1看護
- 2010(平成22)年9月
- 地域医療支援病院認定
- 2011(平成23)年3月18
- 東日本大震災被災地に医療救護班派遣
- 2011(平成23)年10月
- 卒後臨床研修評価機構の認定
- 2013(平成25)年11月19
- 第19回外国人のための無料健康相談と検診会
この年より当院を会場として開催 - 2015(平成27)年4月20
- 共同利用型院内保育所「なでしこ保育園」開園
- 2016(平成28)年5月21
- 東館(地下1階、地上7階建)完成
健康管理センター移転(北館7階) - 2016(平成28)年10月
- 秋篠宮同妃両殿下お成り
- 2017(平成29)年6月22
- 済生会フェア(ホスピタルフェアより改名)開催
- 2018(平成30)年10月
- 静岡県アレルギー疾患医療拠点病院に指定
- 2018(平成30)年12月23
- 北・東館連絡通路棟完成
- 2019(令和元)年10月24
- 静岡医療福祉センター児童部統合
静岡済生会療育センター令和設置 - 2022(令和4)年12月
- ダヴィンチXi稼働
- 2023(令和5)年3月
- 周産期母子医療センター改修
- 2024(令和6)年1月25
- 能登半島地震被災地にDMAT等派遣