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home vol.45:赤ちゃんの命を乗せて、ドクターカー出動中
●ドクターカーとは
医師と看護師を乗せて患者さんのもとに駆けつけ、いち早く治療を開始するための緊急車両です。当院の場合、ドクターカー出動の多くが生まれてまもない赤ちゃんの搬送です。2022年に新しくなった当院のドクターカーは、動くNICU(新生児特定集中治療室)ともいえる設備を搭載しています。
当院ドクターカー
赤ちゃんの搬送に適した形に設計された当院独自仕様の車両です。
人工呼吸器
自分では呼吸ができない赤ちゃんに、車内でも人工呼吸器を使うことができます。
クベース(保育器)
赤ちゃんは低体温になりやすいため、温度・湿度と酸素濃度が保たれた保育器で搬送します。
防震架台
赤ちゃんにストレスをかけないよう振動を軽減。乗降時にも常に水平が保てます。
●生まれたばかりの赤ちゃんの搬送はドクターカーで
ドクターカーが出動するケースで多いのは、地域のクリニックで生まれた赤ちゃんが呼吸していない、未熟児の状態で生まれたなど、直ちに対処が必要な場合です。当院の小児科医師とNICUの看護師が乗って現地へ出動し、一刻も早く必要な処置を開始しながら赤ちゃんを当院まで搬送します。生まれたばかりの赤ちゃんは振動がストレスとなるため、運転も慎重です。搬送中も赤ちゃんの体温や気温・湿度をしっかり管理し、車内でも点滴や酸素投与、人工呼吸などを続けながら安全に搬送します。
●当院ドクターカーの出動状況
当院のドクターカーの2022年度出動件数は106件にのぼります。主に静岡県中部エリアのクリニックに出動しています。同じくドクターカーを備える静岡県立こども病院と密に連携して最も早く対処できる態勢をとっており、当院のドクターカーがこども病院へ赤ちゃんを搬送することも、またその逆もよくあります。また当院のNICUから県外の病院へ転院搬送することもあります。