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メディア掲載情報

メディカルコラム「熱中症予防」

ジュニアアスリート静岡(2024年6月no.50)のメディカルコラムに浅田 一志  医師が寄稿しました。ジュニアアスリートは当院外来パンフレットスタンドや市内各所で配架しています。ぜひお手に取ってご覧ください。

 


 

熱中症予防

 

「車内置き去り、熱中症で死亡」、「高齢者、自宅で意識不明。熱中症か」、「夏の甲子園、クーリングタイム導入」、「熱中症特別警戒アラート運用開始」など近年様々な形で熱中症について報道がされています。実際、病院の救急外来にも毎年多くの患者さんが熱中症で受診されています。

「熱中症」は、高温多湿な環境に長くいることで、徐々に体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態です。

 

症状としては、めまい、顔のほてり、立ちくらみ、手足のしびれなどが一般的ですが、病状が進むと、頭痛、吐き気、倦怠感、意識障害、けいれんを認めることもあり、状態によっては死亡例や中枢神経障害等の後遺障害を残すこともあります。中でも子供は体温の調節能力が十分に発達していないことや自分の症状を明確に説明できないことも多いため、特に注意が必要です。

予防策としては暑さを避けること及びこまめに水分を補給することの2点が有用です。

 

暑さ対策として次のことを心がけてください。

・扇風機やエアコンで温度を調節
・遮光カーテン、すだれ、打ち水を利用
・日傘や帽子の着用
・日陰の利用、こまめな休憩
・天気のよい日は、日中の外出をできるだけ控える
・通気性のよい、吸湿性・速乾性のある衣服を着用する
・保冷剤、氷、冷たいタオルなどで、からだを冷やす

 

 水分補給としては、室内でも、屋外でも、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分・塩分を補給しましょう。年々暑くなる日本の夏。万全の対策をして乗り切りましょう。

小児科
浅田一志