• 標準

背景色

病院発行コンテンツ

Home vol.33:DOCTOR'S VOICE VOL.53 循環器内科

循環器内科
松井 泰樹
医長/日本内科学会認定内科医/日本循環器学会専門医/
日本超音波医学会専門医

循環器内科 松井 泰樹

DATA.1
循環器内科は、不整脈科や心臓血管外科と共に、心臓の診療を行う診療科。カテーテルを用いた治療も積極的に行っています。ここで昨年秋から活躍しているのがキャリア10年の松井医師です。

DATA.2
清水出身。昭和大を卒業後も東京の病院に勤務していたが、地元医療に貢献したいと、2018年に当院へ。休日は2人の息子さんと公園で野球やサッカーをしているそう。


高齢化によって増える心不全。
悪化させない家庭のケアが大切です。

 よく心不全ということばを聞くと思いますが、わかりやすい言葉で言えば、何らかの理由で血液を汲み上げて送り出すポンプ機能が十分に働かなくなるということです。心臓はポンプ機能が低下すると自分で心臓内の部屋を大きくしたり心拍数を増やしたりして血流を維持し、ある程度までは頑張ってくれます。しかしそうやって代償しきれなくなったときには急激に機能が低下してしまいます。そうなる前に異常に気づいて対処することが大切です。
 ポンプ機能は年齢と共に落ちてきますので、今よりも高齢者数が更に増加する10年後20年後には心不全の患者さんが激増すると予想されています。そこで、心不全の悪化を家庭のケアで防ぐことが今の医療の目標になっています。


地元の患者さんと
親身になって向き合いたい。

 当科は内科ですが、カテーテル治療を数多く手がけていますし、心臓の補助的な役割を果たすバルーンパンピングや人工心肺といった高度な医療も行っています。心臓疾患の場合、悪化させないための薬は多くありますが、薬だけでは根治できないケースも多くあるので、これらは病気を治療する方法としてとても重要です。
 ただ、私個人はもともとエコー検査を専門としてきたという理由もあって、できるだけ患者さんの体に負担をかけない方法を慎重に探すという姿勢も大事だと思っています。ですので、患者さんに治療法を押しつけるのではなく、なるべくわかりやすいことばでよく説明した上で、患者さん自身が決めた選択を尊重して全力で治療に当たっています。
 当院に赴任してきて半年経ちましたが、ここは各診療科の垣根が低く、職員みんなで相談し合えるアットホームな環境ですね。生まれ育った地元のせいかアウェー感もなく、腰を据えて診療できる気がします。ここで今まで以上に親身になって患者さんと向き合っていきたい。そうすることで地域に貢献していきたいと思っています。

 

MINI Voice:健康診断に行きましょう

 「健康だから」「忙しいから」などと、健康診断を後回しにしていませんか。心臓の病気の主な原因となっているのは生活習慣です。
 コレステロール異常や糖尿病、喫煙習慣なども大きく関わります。年に一度は必ず受診して、自分の体について知っておきましょう。

 

Home vol.33(PDF)ダウンロードはこちら