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home vol.49:iNPHは見過ごされやすい病気。一度検査を受けてみましょう!

iNPHの厄介なところは、歩くのが遅い、記憶力が衰えた、気力がないといった症状が、年のせいとか、脚が弱っているせいなどと自己診断で片付けられてしまう点です。アルツハイマー型認知症など、他の病気と間違われることもしばしばあります。iNPHは脳の画像検査で発見することができ、早期に発見して手術すれば大きく改善する可能性があります。気になったらまず検査をおすすめします。

 

検査

●画像検査
問診後、CTとMRIによる画像検査を行います。「水頭症」にはいくつか種類があるので、iNPHとは別の病気という可能性も考慮し、画像で原因を探ります。

 

●髄液タップテスト
画像検査でiNPHが疑われた場合に行う検査です。腰から脳脊髄液を少量抜いてみて、脚が上がりやすくなる、認知機能が向上するなどの改善が見られるかを診断します。脳室に溜まった脳脊髄液が減れば症状が改善するのであればiNPHの可能性が高いというわけです。ただし、このタップテストによる症状の改善は一時的であるため、以下の手術が必要となります。

 

 

治療

●手術
シャント術といい、体内に細いシリコンチューブを留置し、流れが滞った髄液を身体の別の場所へと流す手術を行います。どこにチューブを通すかは3つの方法があり、患者さんの状態に合わせて最適な方法を選択しています。また、手術は通常1時間以内で終了します


 

●リハビリテーション
退院後は自宅でもリハビリテーションを続けていきます。当院の理学療法士・作業療法士はiNPHの症例に精通し、患者さんに合わせたリハビリテーションを実施しています。

 

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