home vol.50:知っておきたい糖尿病Q&A 静岡済生会糖尿病チームがお答えします!
【食事編】
Q.糖尿病予備軍が食べてはいけないもの、食べるといいものは?
管理栄養士より:
食べてはいけないものや、これを食べると良くなるものはありません。しかし、血糖が下がりにくい病気ということを考えれば、血糖値が急上昇しやすいお菓子やジュースは控えた方が良いでしょう。
糖尿病を防ぐ食生活で大切なことは、主食・主菜・副菜の揃ったバランスの良い食事にすることです。食事のバランスを意識出来ている方は、糖の吸収をゆるやかにする食物繊維が豊富な野菜やきのこ、海藻類を意識して摂るようにすると更に良いですね。
食事は毎日のことなので、無理しすぎないことも大切です。せっかくの誕生日までケーキを我慢するよりは、頑張っている自分へのご褒美として美味しく食べてくださいね。
Q.血糖値に良い食べ方は?
管理栄養士より:
食事は1日3食できるだけ同じ時間にするほうがインスリンの働きを助けます。また、早食いは血糖値を急上昇させるので食事はなるべくゆっくりと。野菜から食べると糖の吸収がゆるやかになる上に、早食いの防止にもつながります。
Q.糖質オフのジュースやビールなら飲んでもいい?
管理栄養士より:
どうしても飲みたくて我慢できないときにはいいかもしれません。ただ、糖質オフのジュースを飲む習慣が付くと、結局はおいしい普通のジュースに戻ってしまい、習慣だけが残ってしまうこともよくあります。特にジュースは少しずつ頻繁に飲むので、血糖値が高い状態が1日中ずっと続くことになり、要注意です。糖質オフに頼らずに、本当に好きなものを少量摂る、頻度を減らすといったやり方の方が長続きしますよ。
【運動編】
Q.糖尿病予防にはどんな運動が有効?
理学療法士より:
有酸素運動とレジスタンス運動(いわゆる筋トレ)を併用すると効果的と言われています。有酸素運動はウォーキングが一番おすすめです。いつでもどこでも道具がなくても自分のペースで気軽にできるのがメリット。一般的には1日あたり20〜30分、週2〜3回程度を目安に続けましょう。できれば食後1時間後から2時間後に行うと、上がった血糖値を抑える効果も得られます。
Q.筋トレはどこを鍛えればいい?
理学療法士より:
スクワットやかかと上げなどを行って、脚を中心に鍛えると良いと思います。有酸素運動を行わない日には筋トレを。交互にやって毎日身体を動かしましょう。
Q.その他、予防になる運動のコツは?
理学療法士より:
運動しているとき以外の時間をどう過ごすかが大切。日常生活の中で活動量を増やすことを心がけましょう。近場なら車を使わず歩いて行く、エスカレーターやエレベーターの代わりに階段を使うなど、できることから毎日続けることが大切です。
【その他の習慣編】
Q.たばこはNG?
糖尿病療養指導士より:
喫煙すると血管が収縮するので、糖尿病予備軍や糖尿病で血液が濃い患者さんは心筋梗塞などのリスクが高まります。合併症を考えて禁煙をおすすめします。
Q.食事のほかに血糖値を上げる要因となるものは?
糖尿病療養指導士より:
ストレスや睡眠不足も血糖値を上げる要因になります。職場の人間関係が変わったことがきっかけで血糖値が上がってしまう患者さんもいます。
Q.血糖値を抑えるためにできることは?
糖尿病療養指導士より:
歯周病は糖尿病の合併症の一つ。虫歯や歯槽膿漏などを治療すると血糖値が下がることがあります。歯医者さんに行きましょう。