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home vol.51:肺がんはどんな病気?

治療法の進歩により、肺がんは治らない病気ではなくなってきています。恐れて健康診断や診察をためらうより、少しでも早く発見して治療を始めることが良い結果につながります。喫煙習慣がある方は特に注意が必要です。まずは正しく理解することから始めましょう。

 

がんの中でも死亡数はワースト1

肺がんがこわい病気といわれる理由の一つは死亡数が多いこと。がんの中でも男性では死亡数第1位、女性で2位です。症状が出にくいので、発見されたときは進行していることが多いのが特徴。さらに進行すると全身の様々な部位に転移していきます。早期に発見すれば手術することもできますが、がんを取った後も再発しやすい傾向があります。

がん死亡数 (2023年)
男性 1位 肺がん
2位 大腸がん
3位 胃がん
女性 1位 大腸がん
2位 肺がん
3位 すい臓がん

国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)

気づかない間に進行していることも

肺がんは初期には自覚症状がないため、健康診断や胸部X線(レントゲン)検査で見つかることが多いです。進行すると咳や血の混じる痰、喘息のような症状などが出ます。中には骨に転移した痛みで整形外科を受診して見つかるケースもあります。少しでも早く発見し、治療の選択肢を広げるためには健康診断が有効です。40代以上の方は毎年肺がん検診を受けましょう。

 

肺がんの種類によって病状も治療法もさまざま

肺がんは大きく分けて非小細胞肺がんと小細胞肺がんに分けられ、非小細胞肺がんが多いです。

 

肺がんと診断されるまで

健康診断などで肺がんが疑われた場合、当院ではまず呼吸器内科で精密検査を行います。胸部X線(レントゲン)の他、痰を採取して行う喀痰細胞診、胸部CTなどを実施します。また、気管支鏡で病変の組織を採取し、確定診断を行います。

 

生存率は着々と向上しています

ここ最近の肺がん治療は明らかに進歩してきています。免疫チェックポイント阻害剤や分子標的薬などの治療薬が進歩しているほか、手術成績も向上しています。病状が進んだステージⅢでも完治する例が出てくるなど、劇的に変わってきました。ステージⅣの患者さんも5年生存率がゼロではなくなっています。

 

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