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home vol.54:それ、脳卒中の前触れかも?発症する前に知っておきたいこと


解説/脳神経外科 医長 中野瑞生医師

 

Q. 脳卒中って何ですか?

A.
脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳血管が原因となる脳疾患の総称です。中でも比較的多い脳梗塞は脳の血管が詰まる病気。脳出血やくも膜下出血は脳の血管が破裂するもので、特に命に関わることが多い病気です。突然激しい頭痛や体の麻痺が起こり、意識を失って救急搬送される患者さんも多く見られます。ちなみに、脳梗塞では麻痺が起こりやすく、くも膜下出血では激しい頭痛を起こすことが多くあります。中高年に多いイメージですが、高血圧やストレスを要因として30代で発症するケースも珍しくありません。

 

Q. 脳卒中は怖い病気ですか?

A.
医療の進歩で死亡率は下がってきています。でも、その分、後遺症に悩む方や要介護になる方が増えてきました。体の片側だけ麻痺が残ったり、言葉が出てこなくなる失語症や、見えている空間の片側半分を認識できない「空間無視」、脳血管性の認知症など、症状はさまざまです。また脳卒中は突然発症すること、再発しやすいことも、怖いと言われる理由の一つです。

 

Q. 発症する前触れはありますか?

A.
軽い症状が出て、すぐおさまることもあります。一過性虚血発作といって、一時的に血流が滞り、軽い麻痺や失語、ろれつが回らない、片目だけ真っ暗に見える黒内障などの症状が表れますが、10分から1時間ほどでおさまるものです。その後何事もなく済む方もいますが、脳卒中につながることもありますので、すぐ医師にご相談ください。ご家族の異変に気づいたら迷わず受診を勧めましょう。

 

Q. 発症したら、どんな治療をしますか?

A.
病気の進行予防を目的とした内科治療に加え、外科治療(手術・カテーテル)を行うことがあります。1分でも早く治療を開始することが後遺症を大きく左右します。脳梗塞の場合は、発症から4.5時間以内であれば血栓溶解薬を投与する内科治療が可能です。外科治療としては直ちに血流を回復させるため血管にカテーテルを通し、脳内を撮影しながら血栓を取り除く治療を行います。くも膜下出血の場合も再出血を防ぐために手術・カテーテル治療を行います。

当院の脳卒中症例入院件数

当院入院件数 2024年度
くも膜下出血 19件
脳出血 92件
脳梗塞 234件
未破裂脳動脈瘤 9件

血管撮影室 手術室 MRI

 

Q. 脳卒中は予防できますか?

A.
健康的な生活により予防することができます。最も大切なのは血圧管理と禁煙。バランスの良い食事や適度な運動も効果的です。特に一度脳卒中を経験した患者さんや、糖尿病・高脂血症・高血圧の方、ご家族に脳動脈瘤の患者さんがいる方などは要注意です。気になる方は脳ドックの受診をおすすめします。

 

Q. 少しでも早く脳卒中に気づくには?

A.次のページで解説します→

 

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