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home vol.57:家族が知りたい認知症予防【入院中の疑問】

認知症との向き合い方から入院中の食事やリハビリテーションのことまで、専門職がお答えします。

 

<認知症について>

Q. 高齢の家族が入院することに。認知症でなくてもケアしてもらえますか?

認知症という診断がなくてもサポートの対象になる場合があります。病名だけで判断せず、入院生活で混乱が起きそうな方、手助けが必要な方を入院した時点で見つけ、支えていきます。

 

Q. 一度落ちた認知機能が改善する見込みはありますか?

認知症の症状は、生活環境や心の状態に影響を受けます。神経細胞の障害そのものが回復するのは難しくても、まだ残っている神経細胞同士がつながりを強めることで改善することは期待できます。また、認知症はゆっくりと進むことが多いですが、環境や心身の状態の変化に伴って急に症状が強まることもあります。早めの認知症ケアが重要です。

 

Q. 家族が本人と接する上で大切なことは何でしょうか?

大切なのは、ご本人の病態を知ることです。できること、できないこと、なぜできないのか、どんな対応が必要なのか。それによって、声かけや介助の方法も変わります。ご本人の病態や想いを聞いたり感じたりと理解していく事がとても大切です。しかし、ご家族だけでは難しい事もあります。その時は私たちにご相談ください。

 

Q. 入院した父に異変が。家族はどう対応したらいいですか?

入院して、着替えを拒む、何度も同じことを聞くなど、認知機能の低下によって言動に異変が出てくると、ご家族はそれを本人の意思だと思って怒ったり不安を感じたりします。逆に、「何もできなくなった」と思い込んだご家族が先回りして何でもやってしまうことで、ご本人が「自分はまだできるのに」とふさぎ込み、ますます認知症が進んだと誤解されることもあります。まず認知機能が低下するとどうなるのか理解することが大切です。

 

<食事について>

Q. 入院中の母の食欲がないのですが・・・

入院中に食欲が湧かないというのは仰るとおりだと思います。食べたいものが、好みの味付けで、食べたいタイミングで配膳されるわけではないので食事に前向きになれないという気持ちもわかります。加えて、病気やけがの諸症状、薬の副作用、心配や不安の心理的なストレスも食欲減退につながります。また、入院生活は一般的に動くことが減ってしまうのでお腹が空かないと感じることもあります。それでも、口から食べるということは、体を治すための栄養を取り入れるというだけでなく、味・香り・歯ごたえ・温度・彩りを五感で感じ脳機能を活性化させるとてもいい刺激になります。食べられそうな物を少しだけでも食べることで、生活のリズムが整い、体全体へのいい影響が期待できます。
食べないことを責めずに、“食べない(食べたくない)”気持ちにも寄り添っていきましょう。

 

Q. 認知機能の低下と嚥下機能の低下はどんな関係がありますか。

認知機能低下(認知症)が重度になると、脳の萎縮も進み、これまでできていたことが難しくなります。足腰が弱くなるのと同じように、口や咽を動かして行う“嚥下(飲み込む)”という運動も同じようにスムーズにはできなくなることがあります。食べ物を口に入れて噛むこと、餅つきの返し手のように口の中で食べ物をとりまとめる舌の繊細な動き、飲み込む時の咽の力とタイミング、どれも意識はしていませんが脳が指令を出して失敗しないようにコントロールしています。認知機能が低下すると歯車が少しずつずれてしまい失敗することが増え、誤嚥に至ってしまいます。

 

Q. 入院中、家族はどのように食生活をサポートしたらよいでしょうか。

入院中には医師の指示のもと、言語聴覚士や管理栄養士が食形態や食事の内容を考えて提供しています。誤嚥しないこと、必要な栄養量を安定して摂ることが大きな目的です。しかし、どんなにその方の状態に合った食事でも食べようとする気持ちがなければ食事は進みません。面会時間に話をするなどの楽しい時間をご家族と過ごすことで、少しでも早く元気になろうと思う気持ちが食事への意欲につながる事もあるでしょう。また、ご家族には退院後の食事をイメージしてもらうためにも入院中に食事の様子を見に来ていただき、今の状態を知ることはとても大切です。今はどんなことが危ないのか、入院前とどのように変わったのかを知っていただけると、退院後も安全な生活を長く続けることができると思います。

 

<リハビリテーションについて>

Q. 病気で体を動かすのが辛そう…体を動かすことにどんな効果がありますか?

身体機能の維持や向上のほか、自分でできることを維持したり、新たに増えることもあります。精神面にも良い影響が出ることもあります。また、体を動かすことにより出てきた症状に対しても、早期から対応できます。リハビリスタッフが病状や安静度に基づいてプログラムを組んでいますので、安心して体を動かしてください。

 

Q. どの程度体を動かせばいいのでしょうか。いつまでやればいいですか。

患者さんの体の状態や病状に合わせた内容で体を動かすことがとても大切です。また、リハビリに決まった期限はありません。何のために体を動かしているのか。何を目標に体を動かしているのかで違ってきます。

 

 

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